白保竿根田原洞穴:旧石器人骨からDNA…国内で最古
沖縄県・石垣島(石垣市)の白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴遺跡で出土した旧石器時代人骨(約2万〜1万年前)からヒトDNAを抽出することに、国立科学博物館が成功した。古代人のDNAとしては国内最古で、旧石器時代では初。DNAパターンも判明し、日本人の祖先が南方から来たとする説を考える上で貴重な成果となった。 20131202k0000e040137000p_size5同館が、2010年までに出土した人骨10点を分析した結果、5点でDNAを確認。うち4点が約2万〜1万年前だった。分析していたのは細胞内の小器官の一つ、ミトコンドリア内のDNAで、母から子へ受け継がれる特徴があり、人類の系統調査に利用される。 古い人骨のDNAはこれまで、縄文時代早期(約8000年前)以降の関東や東北、北海道、弥生時代では北部九州と奈良県などの遺跡の人骨から抽出・分析されているが、旧石器時代はなかった。 4点のうち2点は「M7a」と呼ばれるDNAタイプで、ほぼ日本列島固有。現代の本土の日本人では約7%が持つが、沖縄の人々では約25%と突出する。M7aは本土の縄文時代の人骨からも確認され、M7aと共通の祖先を持つタイプ(M7b、M7c)は中国大陸南部や東南アジアを中心に分布しており、今回の人骨の主は、東南アジアなど南方から北上してきた人類とみられる。 日本人のDNAには、列島固有で、南方・北方それぞれに由来するタイプがある。分析を担当した国立科学博物館の篠田謙一・人類史研究グループ長は「このDNAが石垣島から、沖縄本島や本土の縄文人にどうつながるかが今後の課題だが、日本人につながるルーツの一つではある」と話している。【大森顕浩】

 ◇白保竿根田原洞穴遺跡◇

沖縄県石垣市の空港建設予定地で見つかった、旧石器時代〜近世の人やイノシシ、鳥などの骨が出土した遺跡。放射性炭素年代による直接測定で国内最古となる約2万年前の人骨が確認されたため、2010年から県などが発掘調査を進めている。これまでに約800点の人骨の破片が出土している。 Source : 毎日新聞 [amazonjs asin="4315516074" locale="JP" title="日本列島5億年の進化史―日本列島のルーツ (Newton mook―Visual science series)"]
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